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 ~演奏会案内・活動報告~

活動報告・お知らせ






ーモンゴル音楽の事ー



初めてモンゴル音楽に触れてから4年くらいが経った。自分がモンゴル音楽にどっぷりつかって、本当に素晴らしい方達と一緒の舞台に立てるとは思ってもみなかった。まだ4年しか経ってないと言われればそうなのだけど、少しモンゴル音楽について、自分の思う所を書いてみようと思う。


私は、モンゴル音楽は、モンゴルの方達の生活や周りの自然にとても密接に関わりを持ち、そういったものを、音を使って非常に描写的に表わす音楽のように思う。

広がる草原、連なる山脈、とめどめなく流れる川。砂漠。そしてその景色は朝なのか、昼なのか、夜なのか、晴れているのか、雨なのか。
彼らの周りには動物たちもいる。馬が駆けていく様子、馬のいななき、ラクダの泣き声など、挙げれば沢山あるのだと思う。(私はこれ以上ちょっと分からないのだけど・・・)


例えば、先日演奏会で弾いたヘルレンパレスの物語と言う曲は、こんな感じで始まる。

とっても静かな雰囲気で、ピアノの高い音から始まるこの曲は、夜の空を連想させてくれる。もしかすると星がちりばめられているかもしれないし、そうではなくて、漆黒に塗られた空かもしれない。その後続くピアノの低い音は、大地の鼓動を感じさせる。

とてもスケールが大きい、でもこんなにもスケールの大きいものを見せてくれるのに、ここに至るまで私は10個しか音を弾かない。和音10個じゃなくて、単音で10個だ。
でもこの音たちは私にそういった景色を見せてくれる。こういう所がモンゴル音楽が非常に描写的であると思う理由だ。シューベルトも、16分音符だけで流れる川を表現していると思われるし、そういう表現が私はとても好きなんだと思う。


良くアンコールでやる万馬の轟という曲は、草原を万の馬が走っていくサマを表しているらしい。うん、本当にそうだ。これは、生演奏を聞いた方が良いと思ったけど、youtubeにも載っていると思う、ぜひ聞いてみてほしい!


もちろん、こういった自然描写だけがモンゴル音楽ではない。ただ、たとえばそれが、人の心を題材としたものであっても、音による自然描写がきっかけとなっているように思う。

私の好きな回想曲と言う曲のある部分は、馬頭琴のメロディーが心の動きを表して、伴奏は水の流れなのかなぁと思ったりもする。この水、あるいは川の流れが、回想させるきっかけとなっているのかなと言う風に思ったりする。


あまり長々と書いてもしょうがないのでこの辺で笑
モンゴル音楽を聞くと、懐かしい気持ちに不思議となります。やっぱり、遺伝子がそうさせるのかなぁという話になります。そんなモンゴル音楽、興味を持っていただけたら嬉しいです!


井出德彦





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