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   ~音色の泉~
      
あなたが選ぶ色、私が選ぶ色
ーピアノの音色ー



ーピアノが好きだ!ー

ピアノを習っている方も、ピアノが好きだという方も、このピアニストは好きだ、あのピアニストが好きだ、そういう事を一度は言ったことがあるのではないでしょうか?その時あなたは何を思って好きと言ったのか思い出してみてください。ピアニストの類いまれなテクニック?立ち振る舞い?曲の解釈?もちろん、かっこ良さ、きれいさ、前評判の高さ、そういうのもあるかもしれません。私にとってどうしても気になってしまう部分、それはタイトルにあるようにピアノの音色です。音色ってなんでしょう?イメージがわかないかもしれませんが、もしあなたが、なんとなく彼の、彼女のピアノは素敵なんだよなぁと心に思ったことがあったら、それは音色かもしれません・・・私も昔は考えたことがなく、技術を人に披露することを目指していました。

 しかしながら、故ハンス・カン氏にレッスンを受けたとき、圧倒的な音色という技術に魅了されたことを、10年ぐらい前の事ですがよく覚えています。今思い出しても頬が濡れる時があります、この私のちっぽけな演奏なんて世の中にはいらないんじゃないか、と思った程です。高校生の頃でした。そんな中で、私が通っていた音楽院の院長先生にどうしたらカン先生のようなピアノが弾けるようになるかを尋ねたところ、トバイアス・マテイ教授が書いた『ピアノ演奏の根本原理』という本を渡されました。読んでみると私は深く感動し、音色を作る事を追及することにしました。音色は確かに存在しています。同じピアノを使っているのに響きが違う。演奏会や発表会でそう思った事は皆さんも何度もあると思います。ここでは、なぜそういう事があるのか、また、そこにはどういうテクニックがあるのかを偉大な先人たちの知恵を借りて書いていきたいと思います。

一応Lektion1から読んでいただけると嬉しいのですがもちろんどこからでも嬉しいです!


ー目次ー
-Lektion1-     ートバイアス・マテイ『ピアノ演奏の根本原理』ー
-Lektion2-     ー音が出る場所ー
-Lektion3-     ー基本の考え方ー 
-Lektion4-     ー手首ー意外と厄介なこの問題ー
-Lektion5-    ーツェルニ―の音楽言語ー
-Lektion6-    ーアーティキレイションを見てみるー
-Lektion7-    ーLektion6における手の形ー
-Lektion8-      ーハイドンから見る古典派ー(改訂中)