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〜伴奏という広い世界〜
      
  伴奏者としての私
ー伴奏という世界ー


ー目次ー
 
ーLektion1ー   ーまず手始めにー
 
ーLektion2ー   ー歌ってみようー
 
ーLektion3ー   ー処方箋としてのブレスー
 
ーLekiton4ー   ー前置き・本題ー
 
ーLektion5ー   ー本題その2ー
 
ーLektion6ー    ー有節歌曲ー 
 
ーLektion7ー   ー伴奏が好きな理由ー
 
ーLektion8ー   ー伴奏が好きな理由2−
 −Lektion9−   ー伴奏について最近思う事ー
 −Lektion10ー   −F.シューベルトー
 −Lektion11−  
−歌曲に取り組むー
 ーLektion12−   −歌曲に取り組む・その2−
 ーLektion13ー   ー拍についてー
 −Lektion14ー   −ドイツ歌曲をグループ分けしてみるー






ーLektion3ー ー処方箋としてのブレスー
 
 

あなたはブレスについて意識をしたことがあるだろうか?実はこれは地味に重要なんだけど、あまり知られていない。日本語をしゃべっている時、怒ったり泣いたりしている時以外にブレスが変わっている事はあるだろうか?おそらくないと思う。日本語は外国人にとってはやはり平坦に聞こえるらしい。たぶん、日本語特有の抑揚や、大きさの増減は外国の言葉よりはるかに小さいからだろう。それはなんとなくわかる。外国人(欧米人)のイメージ、例えば、言いたいことを言う、とか、お世辞は言わない、とか、自分の考えをはっきり持っている、とか、アクション(身振りや手振りが多い)が多いとか、そういう少し偏見めいた所は、もしかしたら外国語を聞いたイメージが私たちに影響を与えているような気がする。
 
 例えば、お世辞に関して言えば、そこには日本人とはまた違った処世術と言うか、機転と言うか、会話の機微があるらしい。らしいと言うのは、私は今欧米人、あるいは外国人とひとくくりにしてしまっているけれど、私が知っているのは、ブルガリア人、オーストリア人、アメリカ人、韓国人、中国人、が主だから、実際問題他の国、トルコ、スウェーデン、ノルウェー、スペイン、ロシアなどの方たちは全然違う‘外国人’かもしれないからだ。
 
 あなたがもしブレスを意識したことのある歌い手さん、あるいは伴奏者さんであれば、それはすごい事だと思う。私は何年もピアノを弾いていたが、ついに先生に言われるまで気づかなかった。
では本題。あなたがブレスを変えたいと思ったら、まずいろんな状況を考えてみる事をお勧めする。物まねをしてみるのが手っ取り早いかもしれない。びっくりした時、怒っている時、大声を出そうとするとき、小さい声を出そうとするとき、ため息をつく時。何かを達観した時の息遣い、何か自分の中で、自分だけにしかわからない発見をした時、死にゆく者の息遣い、そんな色々なシチュエーションを考えても良いかもしれない。少なくとも初めのうちは色々な息遣い、時には鋭角に、あるいはとても柔らかく、あるいは息をのんでしまったり、逆に息を吐きながらなどの息遣いを、少し大げさにすることが大事であると思う。誰に恥ずかしがることもないのだから、家の中で、身振りや手振りも付けて、(例えば)本当に驚いた時の事を表現してみる、その時あなたの息遣いはどうなっているかも確認してみよう。

 しかしながら、ブレスの仕方を学んで、そのバリエイションを20個持っていたとしよう。果たしてそこに意味があり、そしてあなたはそれを適切に使う事が出来るだろうか。実はここに、表題に処方箋としての、とつけた理由がある。もし、あなたがこの項を読んで、あまり興味を持たなかったらまだこれは頭の片隅にしまっておく方が良いと思われる。あなたにとって、なぜか行き詰ったとき、あるいは音楽に対してあなたがなにか別のものを求めた時、そんな時にまた読んでほしい。「ああ、この方面からも攻めれるのか」そんな感じにして欲しい。
 
 というのも、ブレスをすることで音楽が変わることは疑いようのない事実ではあるが、言われてブレスを変えたら音楽が勝手に変わるのと、こういう音楽をしたいからブレスを変えてみたら、思うとおりになったと言うのでは、意味合いがだいぶ違う、だから、本来的には自分でこういう音楽をしたいと思った人が一歩踏み込む分野である様な気もする。ではなぜここでこの議題を持ってきたかと言うと、自分でこういう音楽をしたいと思った人でも、なかなかブレスに気づかないからだ。これは、言われてブレスを変えたら音楽が勝手に変わるという類いの人達とはまた違う、気づけない人たちは本当に苦しんでいると思う、自分の理想を持っていてもそれに近づけないのだ。私はいい先生に恵まれていた、きっとルッツ先生が、「イデはきっとこういう音楽をしたいと思う、ならブレスを変えて試してみよう」と多分先生自身が思ってくれたから、ルッツ先生は私に、ブレスを変える事、息を吐きながらピアノを弾いてみなさいとおっしゃったのだろう。出てきた音楽は文字通り別次元だった。いずれ私もブレスを変えることを覚えていただろう、しかし、息を吐きながらというブレスにはたどり着かなかったと思う。
 
繰り返しになるけれど、もしあなたが音楽上苦しんだり、表現の幅を広げたいと思ったら、息遣い、ブレスについて考えてみる事はとても重要だと思われる。1つの方法として知っておいて損はない。表現の幅を広げようと思って色々な知識を得るという重要性というのは、私も教わった事である。息遣いの使い方を学ぶことによって、自分の知らない世界があったことを素直に認識出来たら、あなたはこのlektion2つの事を学べたはずだ。
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つはもちろん息遣い。もう1つは至る所に音楽上のヒントはあるという事だ。それがどんなにくだらない事(ブレスに関してはくだらなくないが)でも、あなた自身にとっては音楽上のとてつもない助けになるかもしれない。そんなあなただけの発見を大事にしてほしいと思う。


次のLektion4では、曲を取り入れて伴奏について書きたいと思います。
宜しくお願い致します。


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